前回のブログではドイツという国の基本情報(https://www.jac-recruitment.de/ja/blog/2020/10/germany-recruitment-basic-information)をご紹介しましたが、今回はドイツで就職をし生活をすることを計画するために知っておきたい生活の基本情報について今回はご紹介していきます。ドイツ内でも住む都市により多少の違いがありますので、今回はJAC Recruitment Germanyオフィスのあるデュッセルドルフの情報を中心にお伝えしてまいります!
治安
ドイツはヨーロッパの中では比較的安全なイメージを持っている方も多いと思いますが、実際には日本の約6倍の犯罪発生件数は2017年で約567万件(外務省海外安全ホームページ))が報告されており、特にスリやひったくりなどは日本人も多数被害に遭っています。
大都市(ベルリン、ハンブルグ、デュッセルドルフ、ケルン、フランクフルトなど)の中央駅周辺、空港、旧市街など人が多く集まるエリアは特に注意が必要です。中央駅周辺はホームレスや違法薬物売買をする人、薬物中毒者も見られます。持ち物には注意を払い危機感を持って安全対策を心掛けてください。
国連人道問題調整事務所が発表した平和と治安に関する世界ランキング2019年版「Global Peace Index 2019(GPI 2019)」では、ドイツは全体の22位、ヨーロッパ内では15位でした。日本は全体の9位、アジア地域ではシンガポールに続き2位でした。デュッセルドルフに住んでいて日常生活の中で危険を感じる場面はあまりありませんが、日本と同じ感覚で油断をしていると危ないということですね。日本とは違う、外国に住んでいる自覚と危機感を持ち気を付けて生活することをお勧めします。
物価、食費
ドイツの付加価値税(日本の消費税に相当する税)は19%が標準で、食料品などの生活必需品には通常7%の軽減税率が適用されいます。2020年7月から12月末までの半年間はコロナウィルスの経済対策のため付加価値税は19%から16%に引き下げられ、生活必需品に適応されている軽減税率も7%から5%に引き下げられています。
食料品
ドイツは大手スーパーチェーン、REWEやEDEKA、ディスカウントスーパーチェーンAldiやLidl、オーガニックの食料品を揃えたBioスーパーAlnatura、Bio Companyなどがあります。デュッセルドルフは日本人やその他アジア人も多く住んでいるためアジアスーパー(日系、中華系、韓国系、インド系など)がありアジア食材も豊富です。大手スーパーチェーンなどでは、クレジットカードやデビットカードの利用が可能ですが、小さな商店やキオスク(日本のコンビニのように遅い時間まで、または日曜日も営業をしている商店)では現金のみの場合が多くあります。ちょっとしたものを買う用に少額でも現金は準備しておいたほうが良いと思います。
デュッセルドルフにある大手スーパーチェーンの価格帯表(2020年10月現在)
外食
ドイツの大都市は国際的で、様々な国の料理が楽しめます。ドイツの伝統的な料理からイタリアン、フレンチ、トルコ、インド、中華、韓国、本格的な和食など多くの食の選択肢があります。デュッセルドルフは日本人在住者も多いため、おいしい和食が楽しめることで有名です。寿司やラーメンなど海外でも人気の和食メニューだけでなく、日本人にとっても日本のクオリティと変わらない定食屋、居酒屋もあり、現地人や日本人在住者でにぎわっています。和食ランチであれば、一食10~13€ほどでラーメンや定食などが楽しめます。カフェでコーヒーやお茶をする場合は、5~10€前後。ディナータイムでお酒と食事を楽しむ場合はピンキリですが、一人当たり20~50€くらいが目安です。
住居
ドイツで就業ビザを申請するためにはドイツの正式な住居(大家さんの証明がもらえるところ)と住民登録が必要です。また銀行口座を開設する際にもドイツ内で住民登録をした住所が必要になります。ベルリン、フランクフルト、デュッセルドルフなどビジネスの中心となる都市は外国人の労働者も増えており、ドイツでの住居探しはさらに難しくなってきています。特に、一人暮らし用のアパートは人気で、ドイツ人でも時間をかけて気に入った場所を探している状態のようです。ドイツは一般的に家具付きのアパートが少なく、中にはキッチンも設置されておらず、キッチンを自分で買って設置をする必要があるアパートもあります。ほかの地域から移住してくる場合、初めから条件に合う家具付きの一人暮らし用のアパートを見つけることは難しいため、WG(ヴェーゲー)と呼ばれるフラットシェアに住み生活を始める方やまずは最低限の家具を中古でそろえて時間をかけて部屋を完成させる方もいます。こちらでは実際にJAC Recruitment Germanyのコンサルタントが2020年8月にデュッセルドルフに移住してきた際に住居探しをした方法をご紹介します。
住居の探し方
ウェブサイト
デュッセルドルフへの移住が決まった際に一番初めにドイツ人の友人が紹介してくれました。その他、Facebookの外国人在住者向けグループにも住居のテナント募集などの投稿があります。部屋の立地や広さや設備の内容によりますが、各ウェブサイトに掲載されている物件のワンルームの家賃相場は750~800€前後、郊外ですと500€台の物件もあるようです。
不動産会社
デュッセルドルフやフランクフルトには日系大手不動産会社スターツなど日系不動産会社があり、日本人担当の方が対応してくださいます。デュッセルドルフの中心地から徒歩圏内、もしくはトラムで通えるエリアで一人暮らし用のアパートを5軒ほどご提案いただき、7月半ばにデュッセルドルフへ下見に来た際に1日でまとめて内覧をさせていただきました。家具付きの一人暮らし用のアパートは競争が激しくすぐに借り手が見つかるとのことでした。
スターツ、デュッセルドルフ支店の営業担当の方からの情報によると、デュッセルドルフ全般の平均的な数字は以下になるとのこと。
■家具付き物件(共益費込み)
ワンルーム 45~60㎡: 900€~1100€
1LDK 60㎡: 1200~1450€
100㎡ 1800~2500€
■家具なし・キッチン付 100平米の場合
新築・築浅物件であれば賃料 1500~1600ユーロ、
共益費 350~400ユーロが目安となります。
交通
ドイツの主要な公共交通機関をご紹介します。
ドイツの公共交通機関には改札がないことに驚く方も多いかもしれません。
列車、地下鉄、トラム(路面電車)は改札がない代わりに、検札官が抜き打ちで定期的にチケットのチェックを行っており、チェックの時にチケットを購入していなかったり、打刻を忘れていると罰金の対象になりますので気を付けてください。今はコロナ対策もあり、バスに乗る場合はバスに乗車して運転手さんへ直接料金の支払いができないため、アプリか事前に券売機でチケットの購入が必要です。
ドイツ鉄道・Deutsche Bahn
★ ドイツの長距離列車
ドイツ鉄道(DB)が、運行する長距離高速列車、ドイツ版新幹線は、主に3種類あります。
ICE(Intercity Express)都市間超特急
IC(Intercity)都市間特急
EC(Eurocity)ヨーロッパ都市間特急
事前にウェブサイトでチケットの予約ができます。
Bahn Card(バーンカード)という割引カードを購入すると、長距離列車のチケットが25%、50%、100%割引になります。長距離移動の頻度が多い方はBahn Cardを購入するとお得です。Bahn Cardは高速列車でなくても使えますが、一定の距離を超えないとつかえません。
Sバーン,RB,RE,IRE(近郊列車)
Sバーンは、ドイツ鉄道(DB)によって運営されている緑のSマークがついている看板が目印の短距離を走る各駅停車です。中距離を走る列車には、IRE, RE RBなどの名称が付けられています。地域内の近郊列車は市バス、市電、路面電車などと提携していてチケット・定期券が共通して利用可能です。
近郊列車の種類は4種類あります。
IRE (InterRegioExpress) 地域間急行列車
RE (RegionalExpress) 快速列車
RB (RegionalBahn) 普通列車
S-Bahn 各駅列車
Uバーン(地下鉄)、バス、トラム(路面電車)
Uバーン(地下鉄)、バス、トラム(路面電車)は同じチケットでの乗車が可能です。駅または車内の券売機を利用してチケットを購入しましょう。乗車後に社内にある刻印機で日時の刻印も忘れずに行ってください。料金体系、有効時間などは都市によって違いますが、デュッセルドルフの場合、一回券は90分間有効なので90分以内の乗り換えはそのままの利用が可能です。
デュッセルドルフ近郊(Rheinbahn)の料金
チケットの種類 | 金額 | 内容 |
EinzelTicket(1回券)A | 2.90ユーロ | A区間(市内ならほぼA区間です) |
EinzelTicket(1回券)K | 1.70ユーロ | 短距離(3駅まで) |
4erTicket(4回券)A | 10.50ユーロ | 4回の回数券 |
24-StundenTicket (24時間券)A | 7.10ユーロ | 24時間乗り放題 |
48-StundenTicket(48時間券)A | 13.50ユーロ | 48時間乗り放題 |
一回券、短距離一回券はこのようなチケットです。
現在はコロナウィルス感染予防のため、駅構内、電車内でのマスクの着用は必須です。電車内でマスクの着用を促す警察官が見回りしている場面もありますので、忘れずにマスクを着用して乗車してください。
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