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ドイツ転職市場・社会経済事情や 流行りを現地スタッフがレポート

​数年にわたるコロナ禍が明け、海外転職市場も回復してきており、海外転職市場を知りたいというお問い合せはますます増えてきています。ニュース・新聞などから伝わってくる情報だけでなく、実際に現地に住む在住者が日々生活しながら感じる情報を知りたい方は多いです。

今回は、ヨーロッパの「ドイツ」に注目し、JAC Recruitmentドイツ支店の日本人コンサルタントに現況インタビューを行いました。 そこで、この記事ではドイツの社会・経済事情、転職市場、旅行者数の変化、流行していることなどについてレポートしました。

ドイツの街並み

ドイツの社会・経済事情:コロナ禍が明けて回復の兆し

2023年11月時点でのドイツの社会・経済事情をレポートします。主なトピックスは以下3つです。

1. コロナ禍以降、深刻だったドイツのインフレは落ち着きを見せ始めている

ドイツでは、コロナ禍以降深刻なインフレが続いていました。街ではかなりの数のストライキが発生しており、 当社のスタッフからは「鉄道やバスなどが止まってしまうので思うように営業活動ができない」といった話も耳にしていました。

食品やエネルギーの価格は依然高いままですが、ここにきてようやくインフレ率も落ち着いてきており、ドイツ連邦統計庁の発表によれば、10月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比3.8%と、前月の4.5%から大きく低下しています。

(参照先:10月消費者物価指数(CPI):ドイツ連邦統計庁)

2. ドイツ旅行者数はコロナ禍前の83%まで回復

ドイツ観光局の発表によると、海外からのドイツ訪問旅客数は回復をみせ、2023年1 月~2 月 にはコロナ禍前の2019 年同期比 83%の水準まで戻っています。

しかし、アジア・太平洋地域からの渡航は2019年同期比で47%ほどの水準で、中でも日本や中国からの回復の遅れが目立っているということです。

実際、8月にドイツを訪れた当社社員の話では、日本人観光客はあまり見かけず出張者や駐在者と思われる人がほとんどだったとのことです。円安の影響により、欧米よりもアジア圏への旅行が人気になっていることが予想できます。

(参照先:2023年1月~2月海外からのドイツ訪問旅客数:ドイツ観光局)

3. 日本と同様、ドイツでも自転車・スクーターが流行

電動自転車やスクーターはドイツも同様で人気です。 街で見かけることが多くなってきました。

自転車大国のドイツでは各学校に警察がきて自転車の安全教室を行っているほか交通法規や運転技術に関する試験もあるため利用者のマナーは良いです。

一時期、電動キックボードも流行りましたが、自転車の利用者の方が多いということです。

ドイツの転職市場、空調関連ポジションのニーズ増加

空調機器

日本からドイツに就職を希望している日本人の数は増えてきている状況です。

企業からの求人内容は、事業拡大による増員はほとんどなく、基本的にはリプレイスメントが中心となっています。募集職種は幅広くありますが、おおむね自動車関連業界が多く、特に原料系や部品系企業からの求人が目立ちます。

省エネ・脱炭素化政策に加え、ロシアのウクライナ侵攻にともなう燃料高騰により、日系空調機器メーカーのヒートポンプ技術が評価されています。高価なため一般家庭での導入は難しいが、補助金が出るため関連ポジションは好調です。

ドイツでは建造物エネルギー法(GEG/Gebäudeenergiegesetzes)により、2024年1月以降に新設する暖房器具に使用するエネルギーの最低65%は再生エネルギーにすることが義務付けられます。

このため、ガスや灯油の暖房システムが原則禁止となるため、ヒートポンプへの置き換えが進められています。日本側でも欧州向けの空調関連のポジションの相談は日々耳にすることが多く、今後も引き続きニーズがあると予想できます。

ドイツの社会経済事情・転職市場まとめ

この記事では、ドイツの社会経済事情・転職市場・旅行者数の変化・流行していることなどについてレポートしました。以前に比べて少しインフレも収まってきているものの、依然物価は高く、あまり日本からの観光客は戻ってきていない状況です。

また、ドイツ転職市場では、空調関連のポジションニーズが高まっています。これからも定期的に現況レポートを発信していきます。

ドイツ内には3つの支店があり、ドイツに進出している日系企業の採用支援を行っています。日本からの現地採用相談も受け付けていますので、お気軽にご相談ください。